傷病別一覧

ほとんどの障害が、障害年金に該当します。但し症状によっては該当しない場合もあります。

精神の障害

統合失調症

統合失調症

統合失調症
認定基準(日本年金機構)48頁、49頁より引用
統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害並びに気分(感情)障害
(1)各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 1 統合失調症によるものにあっては、高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの
2 気分(感情)障害によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の
病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
2級 1 統合失調症によるものにあっては、残遺状態又は症状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの
2 気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級 1 統合失調症によるものにあっては、残遺状態又は症状があり、人格変化の程度は著しくないが、
思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの
2 気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、
その病状は著しくないが、これが持続したり又は繰り返し、労働が制限を受けるもの

(2)統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害並びに気分(感情)障害の認定に当たっては、次の点を考慮のうえ慎重に行う。
ア 統合失調症は、予後不良の場合もあり、国年令別表・厚年令別表第1に定める障害の状態に該当すると認められるものが多い。しかし、罹病後数年ないし十数年の経過中に症状の好転を見ることもあり、また、その反面急激に増悪し、その状態を持続することもある。したがって、統合失調症として認定を行うものに対しては、発病時からの療養及び症状の経過を十分考慮する。
イ 気分(感情)障害は、本来、症状の著明な時期と症状の消失する時期を繰り返すものである。したがって、現症のみによって認定することは不十分であり、症状の経過及びそれによる日常生活活動の状態を十分考慮する。
また、統合失調症等とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。

(3)日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。また、現に仕事に従事している者については、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること。

知的障害・精神発達遅滞

知的障害・精神発達遅滞
認定基準(日本年金機構)51頁、52頁より引用
(1)知的障害とは、知的機能の障害が発達期(おおむね18歳まで)にあらわれ、日常生活に持続的な支障が生じているため、何らかの特別な援助を必要とする状態にあるものをいう。
(2)各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 知的障害があり、食事や身のまわりのことを行うのに全面的な援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が不可能か著しく困難であるため、日常生活が困難で常時援助を必要とするもの
2級 知的障害があり、食事や身のまわりのことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が簡単なものに限られるため、日常生活にあたって援助が必要なもの
3級 知的障害があり、労働が著しい制限を受けるもの

(3)知的障害の認定に当たっては、知能指数のみに着眼することなく、日常生活のさまざまな場面における援助の必要度を勘案して総合的に判断する。
また、知的障害とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。

(4)日常生活等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。

(5)就労支援施設や小規模作業所などに参加するものに限らず、雇用契約により一般就労をしている者であっても、援助や配慮のもとで労働に従事している。
したがって、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事している者については、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること。

発達障害、自閉症など

発達障害、自閉症など
認定基準(日本年金機構)52頁、53頁より引用
(1)発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥性多動性障害その他これに類する脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するものをいう。

(2)発達障害については、たとえ知能指数が高くても社会行動やコミュニケーション能力の障害により対人関係や意思疎通を円滑に行うことができないために日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定を行う。
また、発達障害とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。

(3)発達障害は、通常低年齢で発症する疾患ではあるが、知的障害を伴わない者が発達障害の症状により、初めて受診した日が20歳以降であった場合は、当該受診日を初診日とする。

(4)各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動が見られるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの
2級 発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が乏しく、かつ、不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの
3級 発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が不十分で、かつ、社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受けるもの

(5)日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。

(6)就労支援施設や小規模作業所などに参加するものに限らず、雇用契約により一般就労をしている者であっても、援助や配慮のもとで労働に従事している。
したがって、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活が向上したものと捉えず、現に労働に従事している者については、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること。

てんかん

てんかん
認定基準(日本年金機構)50頁、51頁より引用

(1)てんかん発作は、部分発作、全般発作、未分類てんかん発作などに分類されるが、具体的に出現する臨床症状は多彩である。
また、発作頻度に関しても、薬物療法によって完全に消失するものから、難治性てんかんと呼ばれる発作の抑制できないものまで様々である。
さらに、てんかん発作は、その重症度や発作頻度以外に、発作間欠期においても、それに起因する様々な程度の精神神経症状や認知障害などが、稀ならず出現することに留意する必要がある。

(2)各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 十分な治療に関わらず、てんかん性発作のA又はBが月に1回以上あり、かつ、常時の援助が必要なもの
2級 十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のA又はBが年に2回以上、もしくは、C又はDが月に1回以上あり、かつ、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級 十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のA又はBが年に2回未満、もしくは、C又はDが月に1回未満あり、かつ、労働が制限を受けるもの

(注1)発作のタイプは以下の通り
A:意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作
B:意識障害の有無を問わず、転倒する発作
C:意識を失い、行為が途絶するが、倒れない発作
D:意識障害はないが、随意運動が失われる発作
(注2)てんかんは、発作と精神神経症状及び認知障害が相まって出現することに留意が必要。また、精神神経症状及び認知障害については、前記「B症状性を含む器質性精神障害」に準じて認定すること。

(3)てんかんの認定に当たっては、その発作の重症度(意識障害の有無、生命の危険性や社会生活での危険性の有無など)や発作頻度に加え、発作間欠期の精神神経症状や認知障害の結果、日常生活動作がどの程度損なわれ、そのためにどのような社会的不利益を被っているのかという、社会的活動能力の損減を重視した観点から認定する。
様々なタイプのてんかん発作が出現し、発作間欠期に精神神経症状や認知障害を有する場合には、治療及び病状の経過、日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定する。
また、てんかんとその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取扱いは行わず、証症状を総合的に判断して認定する。

(4)てんかん発作については、抗てんかん薬の服用や、外科的治療によって抑制される場合にあっては、原則として認定の対象にはならない。

神経症、適応障害、人格障害など

神経症、適応障害、人格障害など
認定基準(日本年金機構)49頁より引用

(4)人格障害は、原則として認定の対象とならない。

(5)神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象とならない。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症又は気分(感情)障害に準じて取り扱う。

なお、認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属する病態であるかを考慮し判断すること。

症状性を含む器質性精神障害(高次脳機能障害を含む)

症状性を含む器質性精神障害
認定基準(日本年金機構)49頁、50頁より引用

(1)症状性を含む器質性精神障害(高次脳機能障害を含む)とは、先天異常、頭部外傷、変性疾患、新生物、
中核神経等の器質障害を原因として生じる精神障害に、膠原病や内分泌疾患を含む全身疾患による
中核神経障害等を原因として生じる症状性の精神障害を含むものである。
なお、アルコール、薬物等の精神作用物質の使用による精神及び行動の障害(以下「精神作用物質使用による精神障害」という。)についてもこの項に含める。
また、症状性を含む器質性精神障害とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定
の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。

(2)各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なため、常時の援助が必要なもの
2級 認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級 1 認知障害、人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状があり、労働が制限を受けるもの
2 認知障害のため、労働が著しい制限を受けるもの
障害手当金 認知障害のため、労働が制限を受けるもの

(3)脳の器質障害については、精神障害と神経障害を区別して考えることは、その多岐にわたる臨床症状から不能であり、原則としてそれらの諸症状を統合して、全体像から総合的に判断して認定する。

(4)精神作用物質使用による精神障害
ア アルコール、薬物等の精神作用物質の使用により生じる精神障害について認定するものであって、精神病性障害を示さない急性中毒及び明らかな身体依存の見られないものは、認定の対象とならない。
イ 精神作用物質使用による精神障害は、その原因に留意し、発病時からの療養及び症状の経過を十分考慮する。

(5)高次脳機能障害とは、脳損傷に起因する認知障害全般を指し、日常生活又は社会生活に制約があるものが認定の対象となる。その障害の主な症状としては、失語、失行、失認のほか記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがある。
なお、障害の状態は、代償機能やリハビリテーションにより好転も見られることから療養及び症状の経過を十分考慮する。
また、失語の障害については、本章「第6節 音声又は言語機能の障害」の認定要領により認定する。

(6)日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。また、現に仕事に従事している者については、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、その療養状況を考慮するととともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること。

糖尿病、腎不全、人工透析など

腎疾患による障害
1 認定基準(日本年金機構)71~74頁より引用
腎疾患による障害については、次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
2級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3級 身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの

腎疾患による障害の程度は、自覚症状、他覚所見、検査成績、一般状態、治療及び病 状の経過、人工透析療法の実施状況、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定す るものとし、当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の療養を必要とするもので あって、長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能なら しめる程度のものを1級に、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制 限を加えることを必要とする程度のものを2級に、また、労働が制限を受けるか又は労 働に制限を加えることを必要とする程度のものを3級に該当するものと認定する。

2  認定要領

(1) 腎疾患による障害の認定の対象はそのほとんどが、慢性腎不全に対する認定である。
慢性腎不全とは、慢性腎疾患によって腎機能障害が持続的に徐々に進行し、生体が 正常に維持できなくなった状態をいう。 すべての腎疾患は、長期に経過すれば腎不全に至る可能性がある。腎疾患で最も多い ものは、糖尿病性腎症、慢性腎炎(ネフローゼ症候群を含む。 ) 、腎硬化症であるが、他 にも、多発性嚢胞腎、急速進行性腎炎、腎盂腎炎、膠原病、アミロイドーシス等がある。

(2) 腎疾患の主要症状としては、悪心、嘔吐、食欲不振、頭痛等の自覚症状、浮腫、貧血、 アシドーシス等の他覚所見がある。

(3) 検査としては、尿検査、血球算定検査、血液生化学検査(血清尿素窒素、血清ク レアチニン、血清電解質等) 、動脈血ガス分析、腎生検等がある。

(4) 病態別に検査項目及び異常値の一部を示すと次のとおりである。

① 慢性腎不全

区分 検査項目 単位 軽度異常 中等度異常 高度異常
内因性クレアチニン
クリアランス
ml/分 20以上
30未満
10以上
20未満
10未満
血清クレアチニン mg/dl 3以上5未満 5以上8未満 8以上

(注) eGFR(推算糸球体濾過量)が記載されていれば、血清クレアチニンの異常 に替えて、eGFR(単位は ml/分/1.73 ㎡)が 10 以上 20 未満のときは軽度異常、 10 未満のときは中等度異常と取り扱うことも可能とする。

②ネフローゼ症候群

区分 検査項目 単位 異常
尿蛋白量
(1日尿蛋白量又は尿蛋白/尿クレアチニン比)
g/日又はg/gCr 3.5以上を持続する
血清アルブミン
(BCG法)
g/dl 3.0以下
血清総蛋白 g/dl 6.0以下

(5) 腎疾患による障害の程度を一般状態区分表で示すと次のとおりである。
一般状態区分表

区分 一般状態
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふる まえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業は できるもの
例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、 軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中 の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能とな ったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

(6) 各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 前記(4)①の検査成績が高度異常を1つ以上示すもので、かつ、一般 状態区分表のオに該当するもの
2級 1 前記(4)①の検査成績が中等度又は高度の異常を1つ以上示すも ので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
2 人工透析療法施行中のもの
3級 1  前記(4)①の検査成績が軽度、中等度又は高度の異常を1つ以上 示すもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
2 前記(4)②の検査成績のうちアが異常を示し、かつ、イ又はウのい ずれかが異常を示すもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの

(7) 人工透析療法施行中のものについては、原則として次により取り扱う。
ア 人工透析療法施行中のものは2級と認定する。 なお、主要症状、人工透析療法施行中の検査成績、長期透析による合併症の有無 とその程度、具体的な日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定する。
イ 障害の程度を認定する時期は、人工透析療法を初めて受けた日から起算して3月 を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。 )とする。

(8) 検査成績は、その性質上変動しやすいものであるので、腎疾患の経過中において最 も適切に病状をあらわしていると思われる検査成績に基づいて認定を行うものとする。

(9) 糸球体腎炎(ネフローゼ症候群を含む。)、腎硬化症、多発性嚢胞腎、腎盂腎炎に罹患 し、その後慢性腎不全を生じたものは、両者の期間が長いものであっても、相当因果関 係があるものと認められる。

(10) 腎疾患は、その原因疾患が多岐にわたり、それによって生じる臨床所見、検査所見も、 また様々なので、前記(4)の検査成績によるほか、合併症の有無とその程度、他の一般検 査及び特殊検査の検査成績、治療及び病状の経過等も参考とし、認定時の具体的な日常 生活状況等を把握して総合的に認定する。

(11) 腎臓移植の取扱い
ア 腎臓移植を受けたものに係る障害認定に当たっては、術後の症状、治療経過、検査 成績及び予後等を十分に考慮して総合的に認定する。
イ 障害年金を支給されている者が腎臓移植を受けた場合は、臓器が生着し、安定的に 機能するまでの間を考慮して術後1年間は従前の等級とする。

がん

  • 悪性新生物による障害
  • 1 認定基準(日本年金機構)91頁、92頁より引用
    悪性新生物による障害については、次のとおりである。
障害の程度 障害の状態
1級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状 が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生 活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
2級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状 が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生 活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を 加えることを必要とする程度のもの
3級 身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を 加えることを必要とする程度の障害を有するもの

悪性新生物による障害の程度は、組織所見とその悪性度、一般検査及び特殊検査、画 像検査等の検査成績、転移の有無、病状の経過と治療効果等を参考にして、具体的な日 常生活状況等により、総合的に認定するものとし、当該疾病の認定の時期以後少なくと も1年以上の療養を必要とするものであって、長期にわたる安静を必要とする病状が、 日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、日常生活が著しい制 限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2級に、 また、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものを 3級に該当するものと認定する。

認定要領
(1) 悪性新生物は、全身のほとんどの臓器に発生するため、現れる病状は様々であり、 それによる障害も様々である。

(2) 悪性新生物の検査には、一般検査の他に、組織診断検査、腫瘍マーカー検査、超音 波検査、X線CT検査、MRI検査、血管造影検査、内視鏡検査等がある。

(3) 悪性新生物による障害は、次のように区分する。
ア 悪性新生物そのもの(原発巣、転移巣を含む。 )によって生じる局所の障害
イ 悪性新生物そのもの(原発巣、転移巣を含む。 )による全身の衰弱又は機能 の障害
ウ 悪性新生物に対する治療の効果として起こる全身衰弱又は機能の障害

(4) 悪性新生物による障害の程度を一般状態区分表で示すと次のとおりである。
一般状態区分表

区分 一般状態
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふる まえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業は できるもの
例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、 軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
 エ 身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中 の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能とな ったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、 活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

(5) 悪性新生物による障害の程度は、基本的には認定基準に掲げられている障害の状態 を考慮するものであるが、各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 著しい衰弱又は障害のため、一般状態区分表のオに該当するもの
2級 衰弱又は障害のため、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
3級 著しい全身倦怠のため、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの

(6) 悪性新生物そのものによるか又は悪性新生物に対する治療の結果として起こる障害 の程度は、本章各節の認定要領により認定する。

(7) 悪性新生物による障害の程度の認定例は、(5)に示したとおりであるが、全身衰弱と 機能障害とを区別して考えることは、悪性新生物という疾患の本質から、本来不自然 なことが多く、認定に当たっては組織所見とその悪性度、一般検査及び特殊検査、画 像診断等の検査成績、転移の有無、病状の経過と治療効果等を参考とし、認定時の具 体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定する。

(8) 転移性悪性新生物は、原発とされるものと組織上一致するか否か、転移であること を確認できたものは、相当因果関係があるものと認められる。

脳血管疾患の後遺障害

神経系統の障害
認定基準(日本年金機構)54頁、55頁より抜粋
神経系統の障害による障害の程度は、次により認定する。

1 認定基準
神経系統の障害については、次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
2級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3級 身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
障害手当金 身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

2 認定要領
(1)肢体の障害の認定は、本章「第7節 肢体の障害」に示した認定要領に基づいて認定を行う。
(2)脳の器質障害については、神経障害と精神障害を区別して考えることは、その多岐にわたる臨床状態から不能であり、原則としてそれらの諸症状を総合し、全体像から総合的に判断して認定する。
(3)(脳血管疾患に該当しないため省略)
(4)神経系の障害により次のいずれかの状態を呈している場合は、原則として初診日から起算して1年6月を経過した日以前であっても障害認定日として取り扱う。

ア 脳血管障害により機能障害を残しているときは、初診日から6月経過した日以後に、医学的観点から、それ以上の機能回復がほとんど望めないと認められるとき。

イ 現在の医学では、根本的治療方法がない疾病であり、今後の回復は期待できず、初診日から6月経過した日以後において気管切開下での人工呼吸器(レスピレーター)使用、胃ろう等の恒久的な措置が行われており、日常の用を弁ずることができない状であると認められるとき。

呼吸器、心臓、肝臓の障害

呼吸器の障害

呼吸器疾患による障害

1 認定基準(日本年金機構)56頁より引用
呼吸器疾患による障害については、次のとおりである。

障害の程度 障 害 の 状 態
1級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状 が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生 活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
2級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状 が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生 活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を 加えることを必要とする程度のもの
3級 身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を 加えることを必要とする程度の障害を有するもの

呼吸器疾患による障害の程度は、自覚症状、他覚所見、検査成績(胸部X線所見、動 脈血ガス分析値等)、一般状態、治療及び病状の経過、年齢、合併症の有無及び程度、 具体的な日常生活状況等により総合的に認定するものとし、当該疾病の認定の時期以後 少なくとも1年以上の療養を必要とするものであって、長期にわたり安静を必要とする 病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、日常生活が 著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2 級に、また、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度 のものを3級に該当するものと認定する。 また、呼吸器疾患による障害の認定の対象は、そのほとんどが慢性呼吸不全によるも のであり、特別な取扱いを要する呼吸器疾患として肺結核・じん肺・気管支喘息があげられる。

心臓の障害

心疾患による障害
1 認定基準(日本年金機構)64頁より引用
心疾患による障害については、次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状 が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生 活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
2級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状 が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生 活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を 加えることを必要とする程度のもの
3級 身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を 加えることを必要とする程度の障害を有するもの

心疾患による障害の程度は、呼吸困難、心悸亢進、尿量減少、夜間多尿、チアノーゼ、 浮腫等の臨床症状、X線、心電図等の検査成績、一般状態、治療及び病状の経過等に より、総合的に認定するものとし、当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の療 養を必要とするものであって、長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を 弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、日常生活が著しい制限を受けるか又 は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2級に、また、労働が 制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものを3級に該当する ものと認定する。

肝臓の障害

肝疾患による障害
1 認定基準(日本年金機構)75頁より引用

肝疾患による障害については、次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状 が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生 活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
2級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状 が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生 活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を 加えることを必要とする程度のもの
3級 身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を 加えることを必要とする程度の障害を有するもの

肝疾患による障害の程度は、自覚症状、他覚所見、検査成績、一般状態、治療及び病 状の経過、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定するものとし、当該疾病の認 定の時期以後少なくとも1年以上の療養を必要とするものであって、長期にわたる安静 を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、 日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする 程度のものを2級に、また、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要 とする程度のものを3級に該当するものと認定する。

手、足、股関節などの肢体障害(リウマチ、パーキンソン病)

上肢の障害

上肢の障害
1 認定基準(日本年金機構)15頁~20頁より引用

障害の程度 障害の状態
1級 両上肢の機能に著しい障害を有するもの(以下「両上肢の用を全く廃したもの」という。)
両上肢のすべての指を欠くもの(以下「両上肢のすべての指を基部から欠き、有効長が0のもの」という。)
両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの(以下「両上肢のすべての指の用を全く廃したもの」という。)
2級 両上肢のおや指及びひとさし指又は中指を欠くもの(以下「両上肢のおや指及びひとさし指又は中指を基部から欠き、有効長が0のもの」という。)
両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の機能に著しい障害を有するもの(以下「両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の用を全く廃したもの」という。)
一上肢の機能に著しい障害を有するもの(以下「一上肢の用を全く廃したもの」という。)
一上肢のすべての指を欠くもの(以下「一上肢のすべての指を基部から欠き、有効長が0のもの」という。)
一上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの(以下「一上肢のすべての指の用を全く廃したもの」という。)
身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする症状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3級 一上肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの
長管状骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの
一上肢のおや指及びひとさし指を失ったもの又はおや指若しくはひとさし指を併せ一上肢の3指以上を失ったもの(以下「一上肢のおや指及びひとさし指を近位指節間関節(おや指にあっては指節間関節)以上で欠くもの又はおや指若しくはひとさし指を併せ、一上肢の3指を近位指節間関節(おや指にあっては指節間関節)以上で欠くもの」という。)
おや指及びひとさし指を併せ一上肢の4指の用を廃したもの
身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
障害手当金 一上肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの
長管状骨に著しい転位変形を残すもの
一上肢の2指以上を失ったもの(以下「一上肢の2指以上を近位指節間関節(おや指にあっては指節間関節)以上で欠くもの」という。)
一上肢のひとさし指を失ったもの(以下「一上肢のひとさし指を近位指節間関節以上で欠くもの」という。)
一上肢の3指以上の用を廃したもの
ひとさし指を併せ一上肢の2指の用を廃したもの
一上肢のおや指の用を廃したもの
身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

2 認定要領
上肢の障害は、機能障害、欠損障害及び変形障害に区分する。

(1) 機能障害
ア 「両上肢の機能に著しい障害を有するもの」すなわち「両上肢の用を 全く廃したもの」とは、両上肢の3大関節中それぞれ2関節以上の関節が 全く用を廃したもの、すなわち、次のいずれかに該当する程度のものを いう。
(ア) 不良肢位で強直しているもの
(イ) 関節の他動可動域が、別紙「肢体の障害関係の測定方法」による参考 可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
(ウ) 筋力が著減又は消失しているもの なお、認定に当たっては、一上肢のみに障害がある場合に比して日常 生活における動作に制約が加わることから、その動作を考慮して総合的に 認定する。
イ 「一上肢の機能に著しい障害を有するもの」すなわち「一上肢の用を 全く廃したもの」とは、一上肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が 全く用を廃したもの、すなわち、次のいずれかに該当する程度のものを いう。
(ア) 不良肢位で強直しているもの
(イ) 関節の他動可動域が、健側の他動可動域の2分の1以下に制限され、 かつ、筋力が半減しているもの
(ウ) 筋力が著減又は消失しているもの
ウ「身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号 と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を 受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度の もの」とは、両上肢の機能に相当程度の障害を残すもの(例えば、両上肢 の3大関節中それぞれ1関節の他動可動域が、別紙「肢体の障害関係の測定方法」による参考可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が 半減しているもの)をいう。 なお、認定に当たっては、一上肢のみに障害がある場合に比して日常 生活における動作に制約が加わることから、その動作を考慮して総合的に 認定する。
エ 「関節の用を廃したもの」とは、関節の他動可動域が健側の他動可動域 の2分の1 以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すもの (例えば、常時(起床より就寝まで)固定装具を必要とする程度の動揺関節) をいう。
オ 「関節に著しい機能障害を残すもの」とは、関節の他動可動域が健側の 他動可動域の3分の2以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を 残すもの(例えば、常時ではないが、固定装具を必要とする程度の動揺 関節、習慣性脱臼)をいう。 (注) 関節に著しい機能障害がない場合であっても、関節に機能障害を 残すもの(「関節の他動可動域が健側の他動可動域の5分の4 以下に 制限されたもの」又は「これと同程度の障害を残すもの(例えば、 固定装具を必要としない程度の動揺関節、習慣性脱臼)」をいう。)に該当する場合は、第 2 章「併合等認定基準(併合判定参考表の 12 号)」 にも留意すること。
カ 「上肢の指の機能に著しい障害を有するもの」すなわち「上肢の指の 用を全く廃したもの」とは、指の著しい変形、麻痺による高度の脱力、 関節の不良肢位強直、瘢痕による指の埋没又は不良肢位拘縮等により、 指があってもそれがないのとほとんど同程度の機能障害があるものを いう。
キ 「両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の機能に著しい障害を有する もの」すなわち「両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の用を全く 廃したもの」とは、両上肢のおや指の用を全く廃した程度の障害があり、 それに加えて、両上肢のひとさし指又は中指の用を全く廃した程度の障害 があり、そのため両手とも指間に物をはさむことはできても、一指を他指 に対立させて物をつまむことができない程度の障害をいう。
ク 「指の用を廃したもの」とは、次のいずれかに該当するものをいう。
(ア) 指の末節骨の長さの2分の1以上を欠くもの
(イ) 中手指節関節(MP)又は近位指節間関節(PIP)(おや指にあっては、 指節間関節(IP))に著しい運動障害(他動可動域が健側の他動可動域 の2分の1以下に制限されたもの)を残すもの
ケ 「身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限 を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」とは、一上肢の機能に 相当程度の障害を残すもの(例えば、一上肢の3大関節1 関節が不良 肢位で強直しているもの)又は両上肢に機能障害を残すもの(例えば、 両上肢の3大関節中それぞれ1関節の筋力が半減しているもの)をいう。 なお、両上肢に障害がある場合の認定に当たっては、一上肢のみに障害 がある場合に比して日常生活における動作に制約が加わることから、その 動作を考慮して総合的に認定する。
コ 人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものについては、次により取り扱う。
(ア) 一上肢の3大関節中1関節以上に人工骨頭又は人工関節をそう入置換 したものや両上肢の3大関節中1関節以上にそれぞれ人工骨頭又は人工 関節をそう入置換したものは3級と認定する。 ただし、そう入置換してもなお、一上肢については「一上肢の用を 全く廃したもの」程度以上に該当するとき、両上肢については「両上肢 の機能に相当程度の障害を残すもの」程度以上に該当するときは、 さらに上位等級に認定する。
(イ) 障害の程度を認定する時期は、人工骨頭又は人工関節をそう入置換 した日(初診日から起算して 1 年 6 月を超える場合を除く。)とする。
サ 「身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えること を必要とする程度の障害を残すもの」とは、一上肢に機能障害を残すもの (例えば、一上肢の3大関節中1関節の筋力が半減しているもの)をいう。
シ 前腕の他動可動域が健側の他動可動域の4分の1以下に制限されたもの は、上記サと同程度の障害を残すもの(第 2 章「併合等認定基準(併合判定 参考表の 10 号)」)とする。
ス 日常生活における動作は、おおむね次のとおりである。
(ア) さじで食事をする
(イ) 顔を洗う(顔に手のひらをつける)
(ウ) 用便の処置をする(ズボンの前のところに手をやる)
(エ) 用便の処置をする(尻のところに手をやる)
(オ) 上衣の着脱(かぶりシャツを着て脱ぐ)
(カ) 上衣の着脱(ワイシャツを着てボタンをとめる)

(2) 欠損障害
ア 「上肢の指を欠くもの」とは、基節骨の基部から欠き、その有効長が0の ものをいう。 「両上肢のおや指及びひとさし指又は中指を欠くもの」とは、必ず 両上肢のおや指を基部から欠き、それに加えて、両上肢のひとさし指又は 中指を基部から欠くものである。
イ 「指を失ったもの」とは、おや指については指節間関節(IP)、その他 の指については近位指節間関節(PIP) 以上で欠くものをいう。 なお、いずれも切断又は離断による障害の程度を認定する時期は、原則 として、切断又は離断をした日(初診日から起算して1年6月を超える場合 を除く。)とする。 ただし、障害手当金を支給すべきときは、創面が治ゆした日とする。

(3) 変形障害
ア 「長管状骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの」とは、 次のいずれかに該当するものをいう。(偽関節は、骨幹部又は骨幹端部に 限る。)
(ア) 上腕骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの
(イ) 橈骨及び尺骨の両方に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残す もの なお、いずれも運動機能に著しい障害はないが、上腕骨、橈骨又は尺骨 に偽関節を残すもの(「一上肢に偽関節を残すもの」という。)は、障害 手当金(第2章「併合等認定基準(併合判定参考表の8号)」)に相当するものとして認定する。
イ 「長管状骨に著しい転位変形を残すもの」とは、次のいずれかに該当 するものをいう。
(ア) 上腕骨に変形を残すもの
(イ) 橈骨又は尺骨に変形を残すもの ただし、変形とは外部から観察できる程度(15度以上わん曲して不正 ゆ合したもの)以上のものをいい、長管状骨の骨折部が良方向に短縮なく ゆ着している場合は、たとえその部位に肥厚が生じたとしても、長管状骨 の変形としては取り扱わない。

(4) 関節可動域の測定方法、関節の運動及び関節可動域等の評価 測定方法については、別紙「肢体の障害関係の測定方法」による。
ア 関節の運動に関する評価については、各関節の主要な運動を重視し、 他の運動については参考とする。
なお、各関節の主要な運動は次のとおりである。

部 位 主要な運動
肩 関 節 屈曲・外転
肘 関 節 屈曲・伸展
手 関 節 背屈・掌屈
前 腕 回内・回外
手 指 屈曲・伸展

イ 関節可動域の評価は、原則として、健側の関節可動域と比較して患側の 障害の程度を評価する。
ただし、両側に障害を有する場合にあっては、別紙「肢体の障害関係の 測定方法」による参考可動域を参考とする。
ウ 各関節の評価に当たっては、単に関節可動域のみでなく、次の諸点を 考慮した上で評価する。
(ア) 筋力 (イ) 巧緻性 (ウ) 速さ (エ) 耐久性
なお、他動可動域による評価が適切ではないもの(例えば、末梢神経損傷 を原因として関節を可動させる筋が弛緩性の麻痺となっているもの)に ついては、上記諸点を考慮し、日常生活における動作の状態から上肢の 障害を総合的に認定する。

下肢の障害

下肢の障害
認定基準(日本年金機構)21頁~26頁より引用
1 認定基準
下肢の障害については、次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 両下肢の機能に著しい障害を有するもの(以下「両下肢の用を全く廃したもの」という。)
両下肢を足関節以上で欠くもの
2級 両下肢のすべての指を欠くもの(以下「両下肢の10趾を中足趾節関節以上で欠くもの」という。)
一下肢の機能に著しい障害を有するもの(以下「一下肢の用を全く廃したもの」という。)
一下肢を足関節以上で欠くもの
身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3級 一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの
長管状骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの
一下肢をリスフラン関節以上で失ったもの
両下肢の10趾の用を廃したもの
身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
障害手当金 一下肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの
一下肢を3センチメートル以上短縮したもの
長管状骨に著しい転位変形を残すもの
一下肢の第1趾又は他の4趾以上を失ったもの(以下「一下肢の第1趾又は他の4趾を中足趾関節以上で欠くもの」という。)
一下肢の5趾の用を廃したもの
身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

2 認定要領

下肢の障害は、機能障害、欠損障害、変形障害及び短縮障害に区分する。

(1) 機能障害

ア 「両下肢の機能に著しい障害を有するもの」すなわち「両下肢の用を 全く廃したもの」とは、両下肢の3大関節中それぞれ2関節以上の関節が 全く用を廃したもの、すなわち、次のいずれかに該当する程度のものを いう。
(ア) 不良肢位で強直しているもの

(イ) 関節の他動可動域が、別紙「肢体の障害関係の測定方法」による参考 可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの

(ウ) 筋力が著減又は消失しているもの ただし、両下肢それぞれの膝関節のみが100度屈曲位の強直である場合 のように、両下肢の3大関節中単にそれぞれ1関節の用を全く廃するに すぎない場合であっても、その両下肢を歩行時に使用することができない 場合には、「両下肢の用を全く廃したもの」と認定する。

なお、認定に当たっては、一下肢のみに障害がある場合に比して日常 生活における動作に制約が加わることから、その動作を考慮して総合的に 認定する。

イ 「一下肢の機能に著しい障害を有するもの」すなわち「一下肢の用を 全く廃したもの」とは、一下肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が 全く用を廃したもの、すなわち、次のいずれかに該当する程度のものを いう。

(ア) 不良肢位で強直しているもの

(イ) 関節の他動可動域が、健側の他動可動域の2分の1以下に制限され、 かつ、筋力が半減しているもの

(ウ) 筋力が著減又は消失しているもの

 

ただし、膝関節のみが100度屈曲位の強直である場合のように単に1関節の用を全く廃するにすぎない場合であっても、その下肢を歩行時に 使用することができない場合には、「一下肢の用を全く廃したもの」と 認定する。

ウ 「身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号 と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を 受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度の もの」とは、両下肢の機能に相当程度の障害を残すもの(例えば、両下肢の3大関節中それぞれ1関節の他動可動域が、別紙「肢体の障害関係の 測定方法」による参考可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が 半減しているもの)をいう。

なお、認定に当たっては、一下肢のみに障害がある場合に比して日常 生活における動作に制約が加わることから、その動作を考慮して総合的に 認定する。
エ 「関節の用を廃したもの」とは、関節の他動可動域が健側の他動可動域 の2分の1以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すもの (例えば、常時(起床より就寝まで)固定装具を必要とする程度の動揺関節) をいう。
オ 「関節に著しい機能障害を残すもの」とは、関節の他動可動域が健側の 他動可動域の3分の2以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を 残すもの(例えば、常時ではないが、固定装具を必要とする程度の動揺 関節、習慣性脱臼)をいう。
(注) 関節に著しい機能障害がない場合であっても、関節に機能障害を 残すもの(「関節の他動可動域が健側の他動可動域の5分の4以下に 制限されたもの」又は「これと同程度の障害を残すもの(例えば、 固定装具を必要としない程度の動揺関節、習慣性脱臼)」をいう。) に該当する場合は、第2章「併合等認定基準(併合判定参考表の12号)」 にも留意すること。 カ 「足趾の用を廃したもの」とは、次のいずれかに該当するものをいう。

(ア) 第1趾は、末節骨の2分の1以上、その他の4趾は遠位趾節間関節 (DIP)以上で欠くもの
(イ) 中足趾節関節(MP)又は近位趾節間関節(PIP)(第1趾にあっては、 趾節間関節(IP))に著しい運動障害 (他動可動域が健側の他動可動域 の2分の1以下に制限されたもの)を残すもの なお、両下肢に障害がある場合の認定に当たっては、一下肢のみに障害 がある場合に比して日常生活における動作に制約が加わることから、その 動作を考慮して総合的に認定する。
キ 「身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限 を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」とは、一下肢の機能に 相当程度の障害を残すもの(例えば、一下肢の3大関節中1関節が不良 肢位で強直しているもの)又は両下肢に機能障害を残すもの(例えば、 両下肢の3大関節中それぞれ1関節の筋力が半減しているもの)をいう。 なお、両下肢に障害がある場合の認定に当たっては、一下肢のみに障害 がある場合に比して日常生活における動作に制約が加わることから、その 動作を考慮して総合的に認定する。 ク 人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものについては、次により取り 扱う。
(ア) 一下肢の3大関節中1関節以上に人工骨頭又は人工関節をそう入置換 したものや両下肢の3大関節中1関節以上にそれぞれ人工骨頭又は人工 関節をそう入置換したものは3級と認定する。 ただし、そう入置換してもなお、一下肢については「一下肢の用を 全く廃したもの」程度以上に該当するとき、両下肢については「両下肢 の機能に相当程度の障害を残すもの」程度以上に該当するときは、 さらに上位等級に認定する。
(イ) 障害の程度を認定する時期は、人工骨頭又は人工関節をそう入置換 した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とする。
ケ 「身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えること を必要とする程度の障害を残すもの」とは、一下肢に機能障害を残すもの (例えば、一下肢の3大関節中1関節の筋力が半減しているもの)をいう。
コ 日常生活における動作は、おおむね次のとおりである。
(ア) 片足で立つ
(イ) 歩く(屋内)
(ウ) 歩く(屋外)
(エ) 立ち上がる
(オ) 階段を上る
(カ) 階段を下りる

(2) 欠損障害

ア 「足関節以上で欠くもの」とは、ショパール関節以上で欠くものをいう。
イ 「趾を欠くもの」とは、中足趾節関節(MP)から欠くものをいう。 なお、いずれも切断又は離断による障害の程度を認定する時期は、原則 として、切断又は離断をした日(初診日から起算して1年6月を超える場合を 除く。)とする。 ただし、障害手当金を支給すべきときは、創面が治ゆした日とする。

(3) 変形障害
ア 「長管状骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの」とは、 次のいずれかに該当するものをいう。(偽関節は、骨幹部又は骨幹端部に 限る。)
(ア) 大腿骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの
(イ) 脛骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの なお、いずれも運動機能に著しい障害はないが、大腿骨又は脛骨 に偽関節を残すもの(「一下肢に偽関節を残すもの」という。)は、障害 手当金(第 2 章「併合等認定基準(併合判定参考表の 8 号)」)に相当するものとして認定する。
イ 「長管状骨に著しい転位変形を残すもの」とは、次のいずれかに該当 するものをいう。
(ア) 大腿骨に変形を残すもの
(イ) 脛骨に変形を残すもの(腓骨のみに変形を残すものについても、その 程度が著しい場合はこれに該当する) ただし、変形とは外部から観察できる程度(15 度以上わん曲して不正 ゆ合したもの)以上のものをいい、長管状骨の骨折部が良方向に短縮なく ゆ着している場合は、たとえその部位に肥厚が生じたとしても、長管状骨 の変形としては取り扱わない。

(4) 短縮障害 下肢長の測定は、上前腸骨棘と脛骨内果尖端を結ぶ直線距離の計測による。
ア ―下肢が健側の長さの4分の1以上短縮した場合は、「―下肢の用を 全く廃したもの」に該当するものとして認定する。 イ 一下肢が健側に比して10センチメートル以上又は健側の長さの10分の1 以上短縮した場合は、「一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの」に 該当するものとして認定する。

(5) 関節可動域の測定方法、関節の運動及び関節可動域等の評価 測定方法については、別紙「肢体の障害関係の測定方法」による。
ア 関節の運動に関する評価については、各関節の主要な運動を重視し、 他の運動については参考とする。
なお、各関節の主要な運動は次のとおりである。

部 位 主要な運動
股 関 節 屈曲・伸展
膝 関 節 屈曲・伸展
足 関 節 背屈・底屈
足 指 屈曲・伸展

イ 関節可動域の評価は、原則として、健側の関節可動域と比較して患側の 障害の程度を評価する。
ただし、両側に障害を有する場合には、別紙「肢体の障害関係の 測定方法」による参考可動域を参考とする。

ウ 各関節の評価に当たっては、単に関節可動域のみでなく、次の諸点を 考慮した上で評価する。
(ア) 筋力 (イ) 巧緻性 (ウ) 速さ (エ) 耐久性
なお、他動可動域による評価が適切ではないもの(例えば、末梢神経損傷 を原因として関節を可動させる筋が弛緩性の麻痺となっているもの)に ついては、上記諸点を考慮し、日常生活における動作の状態から下肢の 障害を総合的に認定する。

体幹・脊柱の機能の障害

体幹・脊柱の機能の障害
認定基準(日本年金機構)27頁より引用
1 認定基準
体幹・脊柱の機能の障害については、次のとおりである。

障害の程度 障害の状態
1級 体幹の機能に座っていることができない程度又は立ち上がることができない程度の障害を有するもの
身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁することを不能ならしめる程度のもの
2級 体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの
身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3級 脊柱の機能に著しい障害を残すもの
障害手当金 脊柱の機能に障害を残すもの

肢体の機能の障害

肢体の機能の障害
認定基準(日本年金機構)30頁より引用
1 認定基準
肢体の機能の障害については、次のとおりである。

障害の程度

障害の状態

1級

身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの

2級

身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの

3級

身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しいい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

人工肛門、人工膀胱など

人工肛門・新膀胱
認定要領(日本年金機構)96頁より引用

ア 人工肛門又は新膀胱を造設したもの若しくは尿路変更術を施したものは、3級と
認定する。
なお、次のものは、2級と認定する。
(ア) 人工肛門を造設し、かつ、新膀胱を造設したもの又は尿路変更術を施したもの
(イ) 人工肛門を造設し、かつ、完全排尿障害(カテーテル留置又は自己導尿の常時
施行を必要とする)状態にあるもの
なお、全身状態、術後の経過及び予後、原疾患の性質、進行状況等により総合
的に判断し、さらに上位等級に認定する。
イ 障害の程度を認定する時期は、次により取り扱う。
人工肛門を造設し又は尿路変更術を施した場合はそれらを行った日から起算して
6月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とし、新膀
胱を造設した場合はその日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)と
する。
なお、(3)ア(ア)及び(イ)の場合に障害の程度を認定する時期は、次により取り扱う。
(ア) 人工肛門を造設し、かつ、新膀胱を造設した場合は、人工肛門を造設した日か
ら起算して6月を経過した日又は新膀胱を造設した日のいずれか遅い日(初診日
から起算して1年6月を超える場合を除く。)とする。
(イ) 人工肛門を造設し、かつ、尿路変更術を施した場合は、それらを行った日のい
ずれか遅い日から起算して6月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超
える場合を除く。)とする。
(ウ) 人工肛門を造設し、かつ、完全排尿障害状態にある場合は、人工肛門を造設し
た日又は完全排尿障害状態に至った日のいずれか遅い日から起算して6月を経過
した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とする。

眼、聴覚などの障害

眼の障害

認定基準(日本年金機構)5頁より引用
眼の障害については、次のとおりである。

障害の程度 障 害 の 状 態
1級 両眼の視力の和が 0.04 以下のもの
2級 両眼の視力の和が 0.05 以上 0.08 以下のもの
身体の機能の障害が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3級 両眼の視力が 0.1 以下に減じたもの
障害手当金 両眼の視力が 0.6 以下に減じたもの
一眼の視力が 0.1 以下に減じたもの
両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
両眼による視野が 2 分の 1 以上欠損したもの又は両眼の視野が 10 度以内のもの
両眼の調節機能及び輻輳機能に著しい障害を残すもの
身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

聴覚の障害

 

聴覚の障害
認定基準(日本年金機構)8頁より引用
聴覚の障害については、次のとおりである。

障害の程度 障 害 の 状 態
1級 両耳の聴力レベルが 100 デシベル以上のもの
2級 両耳の聴力レベルが 90 デシベル以上のもの
身体の機能の障害が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3級 両耳の聴力が、40 センチメートル以上では通常の話声を解することができない程度に減じたもの
障害手当金 一耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの

 

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